フランス芸術最高勲章受賞作品
魂のゆりかご
まどろみの一瞬
“金と黒の対峙が生む、神秘のダイナミズム”


鑑賞者のイマジネーションを刺激し、ありとあらゆる世代の人々に愛敬され、自由な解釈を許容する、大らかで美しい作品である。
作家は、若年で既に一家をなし、名声をほしいままにしてきた、日本グラフィックデザイナーの先駆けの一人。
宇宙創世からの時間の流れの中では、地球の寿命もヒトの一生も一瞬である。作家は「宇宙のまばたき」という、深遠な発想で、「まどろみの一瞬」を制作した。
淡墨・濃墨のせめぎ合い、大胆な金箔の処理、余白のバランスに隙がなく、“墨アート”の分水嶺になるであろう、伝説の名作と断じたい。
活発な個展活動にも期待は大きい。海外雄飛も視野に見据えての、新作も熱望されよう。

文/クリスティーヌ・モノー